透析を受けながら活躍する人々

掲載:2017年 vol.30

加藤 加代子さん
趣味のベリーダンスのレッスンに参加する加藤さん。
「全身を使うので、すごい運動量なんですよ。舞台でも練習でも、衣装が華やかなので気持ちまで明るくなりますね」。

ネットの掲示板で透析の仲間と知り合い、「情報の大切さ」を痛感しました。

加藤 加代子さん

主婦

加藤 加代子さん
1954年、静岡県駿東郡生まれ。高校卒業後、21歳で結婚し3人のお子さんを出産。40代半ばに受けた自治体の健康診断で尿酸値を指摘され、40代後半で腎不全により血液透析を導入。患者さん同士のネットワークに参加し、さまざまな情報交換を行いながら、自身に合った透析方法を選ぶ。仕事や家事のかたわら趣味も多彩で、ベリーダンスやヨガの他、最近はコーラス部を立ち上げて部長を務める。

いつまでも心身ともに元気に。
忙しくも、いろんな趣味を思い切り楽しみたい。

 私が透析を導入したのは、49歳の時でした。40代半ばの頃、地元の自治体の健康診断で「尿酸値が高いから気を付けてください」と言われたんです。その頃は仕事や子育てでとても忙しい時期だったことと、尿酸値を下げる薬を処方してもらっていたこともあり、それ以上の精密検査などは受けませんでした。
 ところが、40代後半に差しかかり、疲れやすさや貧血など、これまで感じなかったような不調に悩むようになりました。知人にも病院へ行くようにすすめられ、ようやく病院で検査を受けたところ、腎不全と診断されました。それも随分深刻な状態だったらしく、緊急入院をしてシャント手術も行いました。
 体はとてもつらかったのですが、ショックはそれほど大きくありませんでした。というのも家族もまた腎臓が弱く、兄も透析をしていたので、40代半ばで尿酸値を指摘された時には、「もしかすると私も透析をするかもしれない」という予感はありました。今後悔することがあるとすれば、子どもの頃から貧血で倒れることもあったのに、きちんと検査を受けなかったことです。もししっかり診てもらっていたら、その時に腎性貧血だとわかって何か治療ができたかもしれません。
 透析を始めた頃、腎臓病や透析について知りたいことがたくさんありましたが、知る術がありませんでした。インターネットでも今ほど詳しい情報はなく、患者向けの本を探すにも難しい状況でした。そんな時、インターネットの掲示板で、私と同じように透析をしている患者さんたちと知り合ったのです。みなさんは、住んでいる地域も通っている病院やクリニックも違います。それぞれが持っている知識や経験をもとに情報交換をしたり、いろんな思いを共有して支え合っていました。私も仲間に加わり、オフ会に参加したり、フェイスブックでもつながっていく中で、本当にいろんなことを教わりました。勉強になることばかりで、「情報というのはこんなに大切なものなのだな」と痛感しました。当初は週3日・4時間だった透析を、5時間に延長できるクリニックに転院しようと決めたのも、仲間の影響が大きかったと思います。
 透析を始めて12年がたちますが、昨年は左手のシャントを閉じ、新たに右手にシャントを作る手術をしました。今後、年月とともに合併症など不具合が出てくるかもしれませんが、できるだけ心身ともに元気に過ごしたいと思います。その役に立っているのが趣味かもしれません。
 私はいろんな趣味を持っていて、今はベリーダンスに夢中なんです。以前テレビを見ていたら、70代・80代の方がチアダンスに挑戦して、メンバーの体を持ち上げたりしているんですよ!もう驚きと感動で、「これは負けていられない!」と。普段通っている美容サロンでベリーダンスのレッスンが月2回あるのですが、声をかけてもらったこともあり、参加することにしました。毎回60分のレッスンですが、全身を動かすのでとても良い運動になります。それから、最近コーラス部を立ち上げたんです。近くのお寺で年2回ステージがあるんですが、そこで披露するために練習中です。他にヨガも5年ほど続けていて、仕事もしているので、忙しい毎日かもしれません。でも、体を大切に、これからもいろんなことに挑戦して、人生を思い切り楽しんでいきたいですね。
加藤 加代子さん

お仕事は、ビジネスホテルのレストランで調理を担当。「昔から料理が好きなので、この仕事は自分に向いていると思います」と加藤さん。

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