掲載:2017年 No.30

楽しく作って、美味しく食べて、長生きできる透析・腎臓病食レシピ クッキング&セミナー in 福島県・会津若松

透析食のコンテストで受賞したレシピをもとに、
グループに分かれて楽しく調理。

調理を始める前に、説明を聞きながら手順を確認される参加者のみなさん。

調理を始める前に、説明を聞きながら手順を確認される参加者のみなさん。

今回作るレシピを考案された、遠藤正己さん。

今回作るレシピを考案された、遠藤正己さん。

調理のポイントや栄養価などについて説明される、竹田綜合病院 栄養科の管理栄養士・渡部身江子先生と西村恵美先生。

調理のポイントや栄養価などについて説明される、竹田綜合病院 栄養科の管理栄養士・渡部身江子先生と西村恵美先生。

 2008年から全国で継続的に開催されている「透析・腎臓病食レシピ」のクッキング&セミナー。慢性腎臓病患者さんが、毎日の食事に配慮が必要な中、栄養管理の大切さを理解し、食材や栄養の知識を深めることによって、食生活がより豊かになることを目指しています。
 今回のセミナーは、福島県の会津若松にある生涯学習総合センター(会津稽古堂)で開催。当日は30名の方が参加されました。
 開会式を経て、まずは調理実習がスタート。レシピは、2009年に開催された「第1回バイエル・レシピコンテスト」の個人部門でグランプリに輝いた遠藤正己さんの受賞作をもとに、食材を特別にアレンジするほかデザートも加わり、より華やかで充実した献立になりました。メニューは「マッシュルームの混ぜごはん」「カジキのソテー・トマトソース」「彩(いろどり)サラダ」「ぶどうゼリー」の合計4品。最初に竹田綜合病院 栄養科の管理栄養士、渡部身江子先生と西村恵美先生から調理の手順やポイント、栄養に関するアドバイスがあり、参加者のみなさんは4つのグループに分かれて調理を始めました。
グループで協力しながら一緒に調理をするうち、打ち解けて会場は和気あいあいとした雰囲気に。

 日ごろから料理をされる方も多く、下準備から盛り付けまで、役割を分担しながら予定よりも早い時間で完成。調理中は、「にんじんはよく茹でて」「ハーブや香味野菜を使うと香りが良くなるから、塩分が少なくてもおいしく感じるのは新発見」と、普段カリウムや塩分を減らす工夫をされている患者さんならではの声もありました。
 完成した料理を食べながら、同じグループのみなさんと情報を交換します。透析や食事、趣味などの話題で盛り上がり、楽しく賑やかなひとときとなりました。食事の後は、「短い時間でこんなに豪華な料理ができて満足」「生の果物は遠慮していたけれど、量を工夫すればおいしく食べられるからうれしい」という感想も聞かれました。

グループで協力しながら一緒に調理をするうち、打ち解けて会場は和気あいあいとした雰囲気に。

彩り鮮やかに仕上がったメニューを配膳。
にんにくやハーブなどの香りがただよい、食欲が刺激されます。

竹田綜合病院 腎臓内科 科長・鈴木浩一先生

「慢性腎臓病患者さんはもちろん、健康な人もリンの摂取量には注意が必要です」と語る竹田綜合病院 腎臓内科 科長・鈴木浩一先生。

 昼食の片付けの後は、竹田綜合病院 腎臓内科 科長・鈴木浩一先生による講演が行われました。テーマは「透析患者の食事―リンの管理はできていますか?―」。透析患者さんが特に配慮されているリンについて、3つのポイントで話されました。まず1つ目は、リンは摂取量が多い場合だけでなく、血清リンが低すぎる場合も低リン血症の可能性があるので注意が必要であること。2つ目は、現代人は健康な人でもリンの摂取が過剰になりやすく、健康被害が懸念されること。リンの中でも特に体内への吸収率が90〜100%と高い無機リンは、保存料や結着剤などの食品添加物に多く、加工食品や冷凍食品を利用する際には知っておくことが大切だといいます。そして3つ目に、抗老化遺伝子として注目されている「Klotho(クロトー)遺伝子」とリン、腎臓の関係について紹介。参加者のみなさんは真剣に耳を傾け、講演の最後には鈴木先生への質問も飛び出しました。
 今回も満員のクッキング&セミナーは大変盛り上がり、また福島県での開催を期待されつつ終了しました。

※今回の透析食メニューレシピは、こちらのページに掲載しています。

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掲載2016年 vol.26
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