掲載:2018年 vol.33

豊かな自然が息づく楽園・奄美

打田原(うったばる)海岸
サンゴの砂浜が続く打田原海岸。大きな粒のサンゴも残っている貴重な浜です。静かでゆったりと時間が流れ、古くから地元の人に愛されています。

鹿児島と沖縄に影響を受け、特有の文化が花開いた 美しい奄美の島々。

 九州の鹿児島から約380km南の海上に浮かぶ奄美大島。奄美群島最大の島で、奄美の政治や経済の中心地であり、近隣の島への移動の要にもなっています。
 奄美の島々は鹿児島と沖縄の間に位置すること、また、かつては琉球王国やその後薩摩藩に属していたことから、両方の影響を受けた文化が根付いています。例えばシマ唄は、沖縄と似た形の三味線の演奏とともに唄われ、奄美独自の黒糖焼酎は鹿児島の芋焼酎や沖縄の泡盛と製造方法がとても似ています。
 また、その独特の自然環境も大きな特徴です。奄美大島の中南部には亜熱帯雨林が広がり、マングローブやヒカゲヘゴなど国内でも珍しい植物が生い茂り、そこには奄美ならではの固有種の動物や昆虫などが多く生息しています。さらに島を囲む海には、実に200種類以上のサンゴも。豊かな大自然に圧倒される奄美は、まさしく生き物にとっての“楽園の島”です。

地図
パラグライダー(用海岸)

パラグライダー(用海岸)
奄美大島の北東部に広がる用海岸。岩場が少なく、美しい白砂の砂浜が人気です。スカイスポーツのパラグライダーが盛んで、上空から透明度の高い海を見渡せます。

地形ダイビング(与論島)

地形ダイビング(与論島)
洞窟や岩のアーチなど、変化に富む海底の地形を楽しむ地形ダイビング。与論島は海中宮殿や沈船などダイビングスポットが多くあり、冬以外の長い期間、楽しむことができます。

神秘的な風景が広がる奄美の森

 奄美の島々は、その昔、中国大陸や日本列島と陸続きになって離れるということを幾度となく繰り返してきました。そのため、大陸ではすでに絶滅してしまった絶滅危惧種の動植物が奄美では今も生息しています。また、生き残ったそれらは島内で繁殖するうちに島独自の環境に適応した固有の生体へと進化。このことから、今では奄美は「東洋のガラパゴス」と言われています。

※ガラパゴスとは、南アメリカのエクアドル共和国に属する19の島で 形成される諸島。大陸から隔絶された環境で、生態系が独自に 進化を遂げた点が似ていることから、このように表現される。

マングローブでカヌー体験

 奄美大島で、亜熱帯ならではの大自然を楽しめるのが島の中南部に広がるマングローブの原生林です。マングローブとは、主にヒルギ科の植物で、特定の植物ではなく「海水と真水が交わる環境に生息する植物」を指すカテゴリー名。水面下の土中に根を張り、その根は水中でも呼吸ができるように進化しています。マングローブの森は、カヌー体験が人気。南国の風を感じながら、その生態をじっくり観察するのもおすすめです。

“生きた化石”ヒカゲヘゴ

 天然の広葉樹が多く茂っている金作原(きんさくばる)原生林。“生きた化石”と言われるヒカゲヘゴが、古代からの姿をそのままに残し、大きな葉を広げています。金作原は季節ごとの植物や島固有の動物も多く生息。散策は、ぜひツアーガイドの案内で。森の見どころをたっぷり紹介してくれます。

金作原原生林

金作原原生林

樹齢100年を誇るガジュマル

 奄美群島の1つである喜界島(きかいじま)の手久津久(てくづく)集落には、樹齢100年のガジュマルが佇んでいます。高さ17m、枝幅42mの巨木で、幹に無数の木根がまとい付いている姿は迫力満点です。

巨大ガジュマル

巨大ガジュマル

平坦な喜界島(きかいじま)を覆うサトウキビ畑

 喜界島の土壌は養分が豊富で農業に適しており、サトウキビの栽培が盛んです。北部を中心に島の3分の1にサトウキビ畑が広がり、黒糖や黒糖を使ったお菓子は、島の名産品として幅広い世代に愛されています。

サトウキビの一本道

サトウキビの一本道

海岸に沿って立ち並ぶデイゴ

 加計呂麻島(かけろまじま)の諸鈍(しょどん)集落の海岸沿いには、約80本ものデイゴ並木があります。樹齢は300年を誇り、5月下旬から6月上旬には鮮やかな朱色の花が咲き誇ります。

デイゴ

デイゴ

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